画像診断に不可欠な存在です

大規模な病院では、CTやMRI専任など装置ごとの専門家として働きます

診療放射線技師は、病院の内科や整形外科などの医師からの依頼を受けて、X線(いわゆるレントゲン)やCT、MRIなどの検査装置を使って、患者さんの検査を行ったり、患部に放射線を当てて治療を行うお仕事です。がんの治療を行う際には、この放射線による治療が、手術、抗がん剤と並ぶ三大療法となります。

数ある仕事の中で基本となるのは、X線写真の撮影です。骨折の有無を確かめたり、健康診断で胸部の撮影を行うときもX線撮影装置で行います。厚生労働省や自治体、マスコミによる啓発運動のおかげで普及してきた乳がんの検診で、使用されるマンモグラフィは、検査を受けるのが女性ということもあり、女性の放射線技師が引く手あまたな状態になっています。

通常のX線によってなんらかの異常が見つかったときには、CTやMRIといった装置で精密な画像検査を行います。CTとはX線を使って身体を輪切りにして画像化する装置で、MRIはX線を使わずに磁力の性質を利用して体の中を調べる装置です。検査の依頼箇所は脳から足の先まで全身に至ります。病院の多くの科から依頼が来るので、様々な病気を覚えていないと正確な検査が行えません。また、日進月歩の医療技術に精通するためにも、最新の医療装置などについても勉強する必要があります。

診療放射線技師になるためには、厚生労働省の定める養成機関を卒業し、国家試験をパスしなければなりません。この養成機関には専門学校、短大あるいは大学などがあります。ここを卒業すると国家試験の受験資格が与えられます。国家試験に合格すれば放射線科で扱う機器の全てが扱えることになりますが、マンモグラフィ、MRIなどには独立した認定資格もありますので、プロフェッショナルを目指すならそちらの取得も求められます。

勤務先の9割以上が病院です。入院用のベッドが2000以上ある大規模な病院では、CT専任、MRI専任など、装置ごとに専任の担当者として働くことが多くなります。最初は小・中規模の病院で満遍なく全装置にかかわり、そのあとMRIの認定資格を取得して専門性を高めてから大規模病院や脳ドックなどに転職するのも一手段です。

なお、最新の放射線治療を行う場合には、病巣にのみ強い放射線を照射し、周囲の組織に後遺症が出ないように、コンピューターで細かい計算をする必要があります。このような線量分布を最適化するための計算を行ったり、装置・機器の品質保証や管理を行う新たな専門職種として医学物理士の存在が注目を集めています。

国家資格ではなく、医学物理士がいなくても診療報酬は変わらないため、3日本国内で医学物理士として専任で大学病院・がんセンターなどで勤務している人はまだまだ少ないのが現状です。今後、社会の高齢化とがん患者の増加、放射線治療の高度化に伴い。粒子線治療施設や高精度放射線治療実施施設において、医学物理士のニーズが増すと考えられています。