医師や患者さんとの信頼関係が大切

病気の診断を行う際に必要な検査(一般・生理学・生化学)の専門職

臨床検査技師は、外来診察室の医師の依頼で検査を行って、患者さんの病気の有無を調べたり、入院患者さんの治療の進行を確認したりします。大都市の病床数1000以上の大病院ともなると、検査室で引き受ける検査の種類は1000~1500種類にものぼります。

検査は大きく分けると血液や尿・便、痰など患者さんから採取したものを調べる「検体検査」と、心電図やエコーなどの機械を使って患者さんを直接調べる「生理機能検査」に分けることができます。

血液検査ではコレステロール値、血糖値、中性脂肪を調べるほか、細菌感染症、肝炎、エイズ、リウマチなどの病気の有無や病状を把握することができます。尿検査は糖尿病や腎臓・膀胱がん、膀胱・尿路結石、便の潜血検査では大腸がんのスクリーニング(ふるいわけ)、痰を採取する喀痰検査は肺がん、結核、気管支炎などを調べるために行われます。

生理機能検査には心電図、運動負荷心電図、ホルター心電図で不整脈や狭心症の有無を調べる循環機能検査、スパイロメーターで肺活量や気道の閉塞具合を調べる呼吸機能検査、消化器、循環器、泌尿器の分野でエコーを使って、体の内部の様子をコンピュータで画像処理する超音波検査などがあります。

これら心電図、呼吸器機能をはじめ、脳波、超音波、眼底写真、聴力などの人体を検体とする生理機能検査については、医師の補助として行う場合にのみ実施が認められています。

そのほか、検査や手術で採取された細胞、組織、臓器の一部を顕微鏡で見て、良性か悪性かを判断したり、液を調べて、感染によって出来た抗体があるかどうかを調べたり、腫瘍マーカー、ホルモンの量を調べたりもします。

臨床検査技師になるためには、高校卒業後に専門の養成学校や、養成コースのある4年制大学、あるいは医療系の短大で勉強する必要があります。これらの学校を卒業すると、国家試験の受験資格が与えられます。医学部や歯学部を卒業した人にも同様に受験資格があります。

勤務先としては最も多いのは医療機関で約4万8000人で、そのほか検査センターや製薬所などが活躍の場として挙げられます。2008年から特定健康診査がスタートしたことにくわえ、病気の予防やがんの早期発見がより重視されるようになった結果、検査技師の役割は増してきています。

資格取得後にがん診断に欠かせない細胞診(細胞をスライドガラスに載せて顕微鏡で見て、悪性度を調べる)を行う細胞検査士、あるいは超音波検査士などの関連資格も受験しておくと、勤務先の選択肢も広がるでしょう。